まだまだ日本では浸透していませんが、人材確保や次世代への事業継承が喫緊の課題である農業において、スマート農業とはどのような役割を担っていくのでしょうか。
今回、この記事では《スマート農業》とはどのようなものなのかをご紹介します。
▣目次
・スマート農業とは
・スマート農業導入のメリットや課題
・農業を持続可能な産業へ
●スマート農業とは
スマート農業とは、ロボット、AI、IoT等の情報通信技術を活⽤し、農作業の効率化や農作業における人の負担軽減、農業の経営管理の合理化による、⽣産性の向上などを目的とした農業の形態のことです。
第一次産業においては、他の分野と比較してもICT化がなかなか進んでおらず、人の手に頼る部分がかなり大きいのが現状です。スマート農業を語る上では欠かすことのできない先進国があります。それは、オランダです。スマート農業は別名「スマートアグリ」と呼ばれ、オランダではスマートフォンやタブレットといった端末のインフラが整い、作物の生育状況を24時間体制で把握できるようになっています。さらに、各種センサーを活用したセンシング技術やIoTによるネットワーク、再生可能エネルギーの導入など、最先端技術を駆使した新しい農業が広がっています。その成果として、耕地面積は日本の4分の1、農業人口は43万人と日本の7分の1以下の規模にも関わらず、農業輸出額は米国に次ぐ世界第2位という農業大国なのです。
日本でも農林水産省は、農業分野における担い手の減少や高齢化の進行による労働力不足を深刻な問題と位置付けています。スマート農業への取り組みに力を入れており、さまざまな情報や実際の事例を発信し、普及に向けた取り組みを行っています。
参考:「農業とITの未来メディア | SMART AGRI(スマートアグリ)」(スマート農業専門サイト)
農林水産省 スマート農業 https://www.maff.go.jp/j/kanbo/smart/#h_3629484211717981205741
●スマート農業導入のメリットや課題
【メリット】
・農作業における人の負担の軽減:情報をデータ化し、AIで分析・判断を行い、ロボットやドローンで遠隔支持することで実現
・生産性・品質の向上:単純作業を機械化し、人がもっと複雑で繊細な作業を担うことで実現
・コスト削減:天候などに左右される農作業を人がすべて担うには、人件費がかかりすぎるため、ツールをうまく利用することで実現
・技術・知識の継承:これまで農業を担ってきた農業者の技術や知識は重要なため、それをデータ化することで実現
【課題】
・導入、運営費用:ITツールやAIを導入するための初期費用、データをとるために必要な中長期的な運営費用
・ITリテラシー:新しい取り組みを行うための知識を学ばなければいけない
・機器ごとにデータ形式が異なり互換性が低い:まだまだ、新しい分野のため機器やデータの形式が統一されていない
●農業を持続可能な産業へ
先にも述べたように、日本の農業において人材確保や次世代への事業継承は喫緊の課題です。各農家で高齢化が進み、離農が加速している今、まずはスマート農業について知ることで、日本の農業を守ることができます。品質に関しては海外からの定評も高く、高齢化している農業者の知識はスマート化された後の未来でも農業にとって必ず有益なデータとなり得ます。その知識や技術を失う前にそれぞれの分野の農業にあったツールを当社のように伴走型でサポートを行い、サービス提供する企業と共に形にしていけば、必ず農業は持続可能な産業となります。
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